スイスのテレビ局、シュヴァイツァー・フェルンゼーヘンが、新しい子供向け番組をToolsOnAirとOpenMediaで3メディア同時放送。

「Zambo」(ザンボ)は、2010年8月30日からシュヴァイツァー・フェルンゼーヘンのテレビ、ラジオが放送開始されるほか、インターネットポータルサイトがオープンします。

スイスで最も新しい子供向けテレビ番組「ザンボ」のディレクターは、テレビだけでなくラジオとインターネット上で同時放送するという新しい形態のマルチメディア番組を目指していました。システムインテグレーションを行うTPC社の主導で、3つのメディアによる同時放送に対応する新しい番組収録スタジオがスイスのチューリッヒにあるシュヴァイツァー・フェルンゼーヘン局舎内に施工されました。

TPC社プロジェクトリーダーのクリスティーヌ・シュピーゲル氏

「このマルチメディア番組制作スタジオは、それぞれ異なった視聴者ニーズを持つ3つの異なる放送手段に対応する放送システムの構築が命運を握りました。OpenMediaのストーリービンモジュールを利用することで、こうした手段を最適な条件で組み込むことができます。ディレクターはどの番組がどのメディアで放送されたかを監視し、何がスケジュール送出に予定されているかを把握でき、最も効率的な相乗効果が番組編成に生まれ、時間と予算を大幅に節約します」

ToolsOnAir社の革新的な送出サーバーソリューション、「just:play」で、強力なビデオプロダクションワークフローがApple MacとFinal Cut Proで構築されました。OpenMediaを使用することで、番組はjust:playのタイムラインベースインターフェイス上で送出リストが組まれます。完成した放送タイムラインシーケンスはさらにMOSプロトコルを経由して「just:play」から送出されます。

システムの試運用を終えた際に、ToolsOnAir社マーケティング部長のギルベルト・レブ氏は次のようにコメントしています。
「ToolsOnAir社とANNOVA社、そしてTPC社との3社による連携で非常に有意義な成果が得られました。今回の放送システムで、Final Cut ProとFinal Cut Serverを中心としたAppleベースのソリューションを、Windowsベースの環境に組み込んだ放送制作システムを実証することができました」

ドイツ、アンノーヴァシステムズ社CEO、マイケル・シューラー氏のコメント:
「我々はこのプロジェクトでOpenMediaが持つ刷新的なモジュラー設計が、厳しいマルチメディア制作環境への対応において強力なツールになるということを実証したという共通認識を持ちました。OpenMediaとToolsOnAirにより、通常であれば大規模な制作会社に委託されるような複雑で過密なワークフローにも比較的小規模な番組制作部門で対応することができるのです」