● 5.1 仮想マシンビュー

Virtual Machines (仮想マシン)ビューには、検出されたすべての仮想マシンと現在の状態、バックアップ・ベリフィケーション回数とディスク消費状況の情報とともにリスト表示します。Virtual Machines (仮想マシン)ビューの情報は下記で構成されます。

1. セントラルエリア
2. バックアップ管理パネル(右側・展開/格納可能)
3. 仮想マシンリストフィルタパネル(左側・展開/格納可能)
4. リストアパネル(画面下部・展開/格納可能)

● 5.1.1. セントラルビュー

セントラルビューには全ての検出されたVMがホストとステータスと共にリスト表示されます。ホストごとにリストを展開・格納表示でき、画面右上からVM名を検索できます。VMが選択中は(...)ボタンがVMステータスアイコンのすぐ左隣に表示されます。クリックすると下記の項目のポップアップメニューが表示されます。

• Start Backup Now : (今すぐバックアップを開始)

    バックアップまたはベリファイを選択中のVMに対してすぐ実行開始します。

• Enabled Auto Backup : (自動バックアップを有効)

    選択中の仮想マシンの自動バックアップ設定を切り替えます。

さらに各VMごとに詳細情報表示と簡易情報表示の切り替えが可能です。詳細表示ではバックアップおよびベリファイの完了時刻、実施時間、バックアップディスク使用容量、次回バックアップウィンドウ情報、バックアップやベリファイまたはリストア実行中の場合には進捗情報が表示されます。簡易表示ではベリファイ完了時間と実施時間、次回バックアップウィンドウ情報が非表示になります。画面右上のリフレッシュボタンで仮想マシンリストおよび情報の画面表示を強制的に書き換えします。


● 5.1.2. Filter the List of Vms    仮想マシンリストのフィルタリング

このパネルを使って仮想マシンリストの中から次のカテゴリで絞り込むことができます。


★・ステータス :
バックアップまたはリストアの設定に応じて、各VMはいずれかの動作状態で動作します。

★・タグ :
各仮想マシンごとに任意で複数選択できます。(詳細は5.1.3を参照ください)選択されたタグのいずれかに一致する仮想マシンのみが表示されます。

★•Backup Windows・バックアップウィンドウ :
設定されているすべてのバックアップウィンドウの一覧が表示されます(詳細は5.1.3を参照ください)。


● 5.1.3.バックアップの管理

このパネルからは仮想マシンのバックアップに関連するパラメータが設定できます。「Basic」「Advanced」「Job Logs」の3つのタブで構成されています。


★ Basic タブ

選択された全ての仮想マシンの自動バックアップの有効・無効を切り替えます。
選択された全ての仮想マシンの利用可能なすべてのバックアップウィンドウを、有効・無効を切り替えられるチェックボックスとともに表示します。

「+」ボタンで新規バックアップウィンドウを追加できます。また、既存のバックアップウィンドウをペンボタンをクリックすることで編集できます。バックアップウィンドウの作成と編集画面ではベリファイ実行の有無に関しての設定も行います。

注意 : 新規作成または新たに編集したバックアップウィンドウは、他の仮想マシンでも利用可能になります。バックアップウィンドウを非選択にした場合は、Pureの再起動時に自動的に削除されます。

注意 : Pureをより効果的に運用するために、バックアップウィンドウは最低でも1つ以上の仮想マシンのベリファイが開始できるように余裕を持って大きめに設定しておく必要があります。

注意 : 仮想マシンの初回バックアップ時は仮想マシンのデータを完全にバックアップするため、2回目以降のバックアップに比べ、大幅に長いバックアップ処理時間が必要になります。2回目以降のバックアップは大幅に時間が短縮され、ベリファイ実行のための時間的な余裕が確保できます。

仮想マシンに付けられたタグを表示します。タグは各仮想マシンに任意で追加できるフィールドで、複数のタグを自由に追加でき、グループ化しての分類や、一連の仮想マシンのみを表示する場合に便利です。タグ欄に任意の文字列を入力してEnterを押すだけで新規タグを付与できます。Applyボタンをクリックしてタグの割当を完了します。タグはタグの隣にある「x」アイコンで削除ができます。

★Advancedタブ

バックアップに使用できるディスクを一覧表示します。また、バックアップごとにディスクの使用・非使用を切り替えられます。バックアップする必要の無いディスクをバックアップ対象から除外することで、自動バックアップ、手動バックアップを問わずストレージ容量と実行時間の両面の節減が図れます。ただし、除外されたディスクはリストア時に指定できなくなりますのでご注意ください。

注意 : 仮想ディスクのリストはバックアップ対象のディスクとして利用できる場合に限り表示されます。バックアップの実施の際にはVMスナップショット、仮想ディスクのホット追加を利用して行われます、これらの機能が対応しない仮想ディスクは自動的にリストから除外されます。※8

バックアップリテンションタイム(保持期間)に関しての設定値と設定値の変更が行えます。リテンション期間は、バックアップされたデータがバックアップリポジトリに保持される日数が指定できます。リテンション期間を越えたデータが書かれた領域には新しいバックアップの保存先として再利用されます。

注意 : 新しく検出された仮想マシンに自動的に割り当てられるデフォルトのバックアップリテンション期間を変更するには、5.2.4を参照ください。


★ジョブログタブ

ドロップダウンから選択したバックアップジョブについてのログとともに詳細情報を表示します。ジョブログはバックアップの実行経過を段階ごとに追って記録された情報を保持し、ジョブの履歴やバックアップのエラーが発生した場合の参考に参照することができます。

※8 VMwareはrawディスクのスナップショット、RDM物理モードディスク、独立ディスク、PCI vSphere ダイレクトパスI/Oデバイス、バス共有で設定されたディスク、ゲストOSでiSCSIイニシエーターに設定されたディスクを利用することができません。


● 5.1.4. リストア (データの復元)

データ復元に関するすべての操作は「リストアパネル」から行います。目的の操作に応じて次のタブを選びます。


• Restore VM (仮想マシンのリストア)

    バックアップされたデータから仮想マシンをまるごとリストアします。

• Restore File (ファイルのリストア)

    バックアップされた任意の仮想マシンの仮想ディスクから特定のファイルを操作中のワークステーションに復元してダウンロードします。

• Restore VM (仮想マシンのリストア)

Restore VMでは、バックアップされた仮想マシンから、選択したターゲットホスト上に、同一の仮想ディスクと同一の設定情報を持つ新規仮想マシンを生成します。IPアドレス等の重複による競合発生など、リストア後に発生し得る問題を回避するため、新たにリストアして生成される仮想マシンはリストア完了後自動的に起動しないようになっています。

リストアVMは、リストアタブから開始して実行できます。リストアは次の7段階で行われます。

1. Choose a virtual machine to be restored: (リストアを行う仮想マシンを選択します)仮想マシンはメインウィンドウでリストア対象のVMを選ぶか、ドロップダウンメニューから選択します。

2.  Select a point in time to restore: リストアをする保存点を指定します。
リストア対象のVMを選択後、ドロップダウンメニューにリストアが可能な保存点の候補が表示されます。

3. Select the disk(s) to restore:  (リストアするディスクを指定します)
デフォルトでは手順2で指定した保存点で保存されている全てのディスクを復元します。

リストアをしなくてもいいディスクがあれば、チェックボックスを解除してリストア対象から外します。リストアが可能なディスクの一覧には保存点で保存されているディスクのみが表示されます。

4. Choose the destination host: (リストア展開先ホストの選択)
デフォルトではオリジナルのホストにリストアされますが、ドロップダウンリストから他のホストを指定することもできます。

5.Choose the destination resource pool: (展開先リソースプールの指定)
デフォルトではバックアップした際のオリジナルのリソースプールが指定されますが、ドロップダウンリストから任意のリソースプールを指定するこもとできます。

6.Select the target datastore:  (ターゲットデータストレージの指定)
デフォルトではオリジナルのデータストレージが指定されていますが、ドロップダウンリストから任意のデータストレージへの指定が可能です。

7.Change the virtual machine's name: (マシン名の変更)
デフォルトでは、リストア後の仮想マシンは自動的に元の仮想マシン名に「-recovered」が付いたマシン名で命名されます。既存の仮想マシン名と重複しない名称で任意の仮想マシン名に変更することもできます。

以上のすべての手順が完了したら「Start Restore」をクリックして復元を開始します。リストアの進捗状況はセントラルビューで確認できます。


● Restore File (ファイルのリストア)

「Restore File」は、仮想ディスク内に保存されたファイルを閲覧して任意のファイルをワークステーションにダウンロードすることで復元ができます。まず対象の仮想マシンを選び、さらに復元したいファイルを選び、ファイルがバックアップされた時刻を指定するだけで完了するので、単一ファイルの復元は非常にシンプルです。
バックアップが実行された時点で存在するファイルだけが表示されます。各ディスクを展開するとパーティションとサイズが表示されます。対応するパーティションはさらに展開され、リストアしたい任意のファイルを指定することができます。目的のファイルを選択し、ダウンロードボタンでダウンロードを開始します。リストアされたファイルはウェブブラウザに設定されているダウンロード先階層に保存されます。注意 : Archiware Pureは現在下記のファイルシステムからの単一ファイルリストアに対応しています。
HFS+, NTFS, FAT32, ExFAT, UFS2, ext2, ext3, ext4, Btrfs