■ 4章 仮想マシンのバックアップ
Archiware Pureは「シンプル」、「使いやすさ」の2つを念頭に開発されています。設定が正しく完了すれば、あとは検出された全ての仮想マシンを自動的にバックアップし、保護し続けます。
● 4.1 自動バックアップ
各仮想マシンには、それぞれにバックアップウィンドウ(バックアップを実行したいタイミングとなる時間帯)が割り当てられます。通常このバックアップウィンドウには、システムリソースへの負荷が少ない夜間が選ばれます。それぞれの仮想マシンは、バックアップウィンドウに設定された時間を迎えると順次バックアップが開始されます。
前回のバックアップがいつ実行されたか、いくつの仮想マシンが同時にバックアップされうるか、特定のストレージにどの程度の負荷が予想されるか等の複数のパラメーターに基づいて、仮想マシンはバックアップ実行を保留して実行順番待ちに入り、順番が回り次第バックアップが実行されるか、バックアップウィンドウがクローズするまで保留されることがあります。
このように順番が回ってこなかった場合などで、バックアップウィンドウを逃してしまった場合でも、バックアップやベリファイ操作はバックアップウィンドウの外で行われることはありません。
バックアップ実行に余裕のあるバックアップウィンドウを大きくとってある場合では、バックアップ対象として設定したすべての仮想マシンが正常にバックアップされ、継続的に保護されます。
特定のVMに対してのバックアップが開始されると、割り当てられたウィンドウの時間枠を超えても完了するまでバックアップ完了までバックアップが実行され続けます。
Archiware Pureはデフォルトで次の2つのプリセットバックアップウィンドウが用意されています。
- 月曜から金曜まで深夜帯の6時間のバックアップウィンドウ
- 土曜日の午前0時に開始され、48時間継続するバックアップウィンドウ
(注意) 各仮想マシンの初回バックアップ実行時は、仮想マシンが持つバーチャルディスクのすべてのデータを複製する必要があり、デフォルトのバックアップウィンドウ内ですべての仮想マシンのバックアップが完了しない事があります。
初回バックアップが完了した後のバックアップでは、変更されたブロックの情報をもとにしたChanged Block Trackingが使用され、バックアップの実行時間を大幅に短縮します。
さらにバックアップウィンドウを追加するには、「+」アイコンをクリックして開始時刻と継続時間を指定します。また、バックアップウィンドウを複数設定する場合は時間帯が重ならないようにご注意ください。
(警告)バックアップが実行されると、自動的にすべてのバックアップ対象のVMWare仮想マシンのスナップショットを削除します。
保持しておきたいVMのスナップショットがある場合は、「Backup Configuration」サイドパネルで自動バックアップ設定を無効にします。
● 4.2 ベリファイ
ベリファイプロセスでバックアップの一貫性が検証されます。
バックアップされたデータの内容がバイト単位でバックアップ元となる仮想マシンのデータと照合されます。
バックアップの実行後、バックアップされたマシンのベリフィケーションが実行キューに追加されます。
ベリファイはバックアップが完了してからベリファイがされていないもののうち、長期間ベリファイされていないものが優先して実行されます。照合の際に検出された不整合は継続したスナップショットバックアップで修正されます。
注意 : 実行に余裕のある大きめのバックアップウィンドウを設定してください。
● 4.3 手動によるバックアップとベリファイ
バックアップとベリファイは手動でも実行できます。各仮想マシンの左側にあるアイコンをクリックして「Start Backup Now」を選択します。