P5システムを復旧する方法
バックアップサーバーのシステムディスクがクラッシュした場合など、サーバーを再設定しなおす必要が出た場合の復旧方法について解説します。
本稿では、P5をインストールしているサーバーのOS起動ディスクが消失するなどして、P5のコンフィグレーションファイルも含めて完全に失われた場合を想定しています。
大まかな復旧手順は次のようになります。
1. P5アプリケーションのインストール
2. P5コンフィグレーションの復旧
3. バックアップされたファイルの復旧
1. P5のインストール
通常のインストール方法でインストールします。今回の場合では、ライセンスが無い状態でも構いません。
2. P5コンフィグレーションの復旧
P5のインストールが完了したら、次のアドレスでウェブブラウザを使ってウェブGUIにログオンします。
http://localhost:8000/login
Start P5 ブラウザボタンを選びます。P5ブラウザウィンドウのメニューから、Edit -> Restore configuration ...を選びます。
バーチャルジュークボックス(ハードディスクに格納されています)をお使いの場合は、お使いのハードディスク内のバーチャルジュークボックスに含まれる最新のファイル名を指定します。
SolarisやLinuxの場合
テープ装置に対応するデバイスファイルを選択します。Linuxの場合はファイル名は 「/dev/scsi/sgN」(Nはテープドライブまたはジュークボックスの論理番号)で、通常はSCSI IDです。Solarisでは、テープドライブもファイル名は「/dev/rmt/Ncn」です。こちらもNは装置の論理番号であり、cnオプションはcompressed / norewindを意味します。
Macの場合
Darwinオペレーティングシステムは磁気テープの管理にデバイスファイルを試用しませんのでデバイスファイルは最初に作成されている必要があります。P5はSCSI IDを利用してmacのファイル名を特定します。awstNというデバイスファイルを下記の要領でターミナルのコマンドラインから作成します。
/usr/local/aw/conf/dev/awstN
(※ Nはテープドライブの論理番号で、通常はSCSI IDと同じです)
Windowsの場合
ドライブにアクセスできるようにするにはUNCパスが通っている必要があります。SCSIテープに対応するUNC名は {//./TAPEn}です。(※nはテープドライブの論理番号で、通常はSCSI ID)正しいUNC名についてはお使いのテープ装置のマニュアルを参照ください。またWindowsの場合は特に書式内にパスを記述するようにご注意ください。
正しい名前を設定したら、最後に書かれたテープがドライブに入っていることを確かめてください。P5はこのテープから設定ファイルを読みだして復旧しようとします。
無事コンフィグレーションファイルが読み出され普及するとP5サーバーは元の状態に戻ります。この段階では、ブラウザウィンドウが操作できなくなりますので、再度ログインしなおしてください。
コンフィグレーションが復旧すると、P5に関連づけらているテープ機器類を一旦削除して再度追加する必要が発生することがあります。これはハードウェア構成が変わった場合に前の設定が引き継げない場合などに発生します。
これでライセンス情報を含めてP5のコンフィグレーション情報が復旧しました。次はバックアップインデックスファイルの修復にとりかかります。
P5 バックアップインデックスの修復
バックアップインデックスは、バックアップ時に自動的にデータと一緒にテープに保存されます。このため、システムクラッシュの場合でも復旧が可能な設計になっています。
復旧するには、メニューから次の項目を選びます。
Advanced Options, Manage Indexes
修復目的の各データベースごとにチェックを入れると、データベースをチェックして修復を行います。
完了すれば、バックアップされたファイルへのアクセスが可能になり、レストアが行えるようになります。
アーカイブインデックスの修復について
バックアップインデックスとは異なり、アーカイブインデックスは自動的には保存されません。またアーカイブの性格上ベアメタルリカバリを想定していません。
このため、アーカイブインデックスをP5 Backup または P5 Synchronize モジュールを併用してバックアップすることを推奨しています。
アーカイブインデックスとP4以降のプレビューデータの格納先は下記のようになりますので、こちらをバックアップまたはシンクロナイズ対象のソースファイルとしてバックアップします。
P4の場合 … conf/index/archive
P5の場合 … config/index/archive
UnixやMacの場合では/usr/local/aw/config/index/archive のようになります。
Windowsでは次のようになります。
C:\Program Files\ARCHIWARE\PresSTORE\config\index\archive.
移行先の別のマシンにP5を復元する
サーバー自体のハードウェア故障などにより新しいサーバーに復旧したい場合では、アーキウェアポータルでホスト移転の手続きを行う必要があります。