14章 P5の応用例

P5は、データの安全性を最大限に確保しながら、データを管理して有効活用する事ができます。

P5をより簡単に活用するために、このドキュメントはP5自体の解説だけでなく、運用方法(8章)、オペレーション(10章)、カスタマイズ(11章)、トラブルシューティング(13章)の内容にも言及しています。

この項では事例によって、バックアップやアーカイブの、ソリューションとして使われる一般的なシナリオを紹介します。本章の内容は新規導入ユーザーが素早く効率的にP5の導入運用ができることを目指したものです。

14章1 バックアップやアーカイブの必要条件

まず始めに良くある質問の一つとして、「バックアップとアーカイブの違いは何か?」が挙げられてきました。

「バックアップ」と「アーカイブ」の2つの用語の違いについて:

「バックアップ」の機能として、一般的には、ディスクから異なるメディアへ、データのコピーを安全に作成し保存するために使われます。
バックアップデータが更新されるように、メディアへのデータの上書きが、頻繁に行われます。
そのために、バックアップには期限が定められており、データが期限を過ぎると、バックアップを自動的に始めます。
データを複数のメディアに保存した後に、バックアップの期限(バックアッププランにてご利用できます)を定める事ができます。

バックアップの応用例:

  • ディスクにもデータを残すが、念のためのコピーを作成するため。
  • サーバーのクラッシュやデータの喪失の被害を避けるため、念のためオフィスにコピーを作成するとき。
  • 盗難や災害からデータを守るためにコピーを作成するとき。

などが挙げられます。


「アーカイブ」はバックアップとは異なり、データの長期的な保存、すなわち、もう既にオンラインアクセスが必要無いデータをオフラインメディアに保存するために使われます。

アーカイブの応用例:

  • データの長期的な保存。
  • 常用しているデータストレージ(オンラインストレージ)からデータを消去するため。

バックアップやアーカイブを実行するために、メディアの中が下記の条件を満たしていなければなりません:

 

  1. データを書き込むデバイスが設定されていること
    スタンドアロンシングルテープドライブなら6章2.1「スタンドアロンテープデバイスの作成」を、
    メディアチェンジャーであれば6章3.1「ジュークボックスの作成」を、ハードディスクをメディアチェンジャーのようにするには6章3.2節「バーチャルジュークボックスの作成」をそれぞれ参照ください。

  2. 書き込むメディアが指定されていること。事前にメディアプールの指定が必要です。
    ※詳しくは6章4.1「メディアプールの作成」を参照ください

    複数のプールを目的によって使い分ける事もできます。異なる種類のアーカイブや、別々に保管しておきたい複数のバックアップの保存などにこの方法が用いられます。

  3. メディアをラベリングし、ボリュームをP5に有効化します。例:物理メディアをメディアプールに指定する。※詳しくは7章5.3.1「ボリュームのラベリング」を参照ください

 

上記の操作を終えたら、バックアッププラン(6章7-1)又はアーカイブプラン(6章6-1)を定義し、バックアップ及びアーカイブを始める事ができます。