12章 P5でのLTFSボリュームの取扱い

LTFS(Linear Tape File System)の開発・策定に参加するメーカー各社によってLTO-5以降のテープ世代に採用されたファイルシステムです。

テープカートリッジの持ち運びなどによるデータの受け渡しを目的としたファイルシステムであり、LTO開発ベンダー各社により提供されたドライバで対応します。こうしたドライバはLTFSボリュームの読み書きを行うためにインストールする必要があります。
Archiwareでは、IntelベースのMac OS X ホストに簡単にLTFSドライバをインストールできるツール「MediaLTFS」ユーティリティをウェブサイトで配布しています。

LTFSファイルシステムをバックアップソフトウェアやアーカイブソフトウェアで利用するには、同時アクセスのためにメディア管理が欠かせません。P5はLTFSテープメディアのラベル、マウントおよびアンマウント読み書きに対応し、LTFSの取り扱いを実現しています。

12章1 LTFSボリュームの作成

下記の手順でLTFSテープボリュームを作成します。

  1. 6章4.1「プールの作成」の手順を参照して、「LTFS」プールタイプを作成します。
  2. ストレージマネージャーまたはスタンドアロンドライブセクションを開き、「ラベル」を選びます。6章3.4.1「ボリュームのラベリング」および10章1「メディアのラベリング」を参照ください。

テープは新しい空のLTFSファイルシステムを持った状態でフォーマットされ、LTFSとしてマウント可能になります。

p5ltfspool

12章2 LTFSボリュームのインポート

既存のLTFSテープをラベリングや再フォーマットをすることなくP5にマウントする場合には、次の手順で操作します。

  1. 6章4.1「プールの作成」の手順を参照して、「LTFS」プールタイプを作成します。
  2. ストレージマネージャーまたはスタンドアロンドライブセクションを開き、「インポート」を選びます。6章3.4.4「ボリュームのインポート」を参照ください。

 
p5ltfsimport

12章3 LTFSボリュームのマウントおよびアンマウント

LTFSでフォーマットされたボリュームは、10章2「ボリュームのマウント」の手順で、通常のテープと同様にマウントすることができます。

LTFSボリュームをマウントするときは、ファイルシステムは「config/ltfs/volume-IDI」サブフォルダにマウントされます。P5ボリュームテーブルに表示されるボリュームIDに対応します。(6章5 ボリューム を参照ください)また、ファイルシステムはテープと共にアンマウントされます。

12章4 LTFSボリュームへの読み書きアクセス

P5はバックアップやアーカイブデータをLTFSでフォーマットされたテープに記録しません。

技術的に不可能ではありませんが、メリットがないばかりか記録容量のデメリットが存在するからです。

LTFSドライバを経由してテープをマウントすると、テープドライブが占有されて使用中の状態に留まり、テープが完全にアンマウントされるまで他のジョブで使用できません。

バックアップされたデータやアーカイブされたデータをLTFSテープに対してリストアすることは可能です。この場合には、バックアップまたはアーカイブを読み出すドライブと、書き出し先のLTFSテープのためのドライブを用意する必要があり、テープドライブが2つ必要になります。


LTFSファイルシステムへのアクセスには、下記の制約が伴うことにご留意ください。

  • マウントされたファイルシステムへの処理が実行されている間は絶対にアンマウントしないでください。
  • LTFSに対してパラレルリードやパラレルライト処理を行わないでください。テープの頭出しのための送り戻しが頻繁に発生し、パラレルアクセスの極端な低下を招きます。
  • LTFS上のファイルを別の場所にコピーしないでください。
  • LTFSディレクトリ上のファイルを編集・改変しないでください。編集を行う場合は一旦ディスクにコピーし、編集後にテープに戻してください。
  • ファイルを削除してもテープの空き容量が増えない事にご留意ください。テープがいっぱいになり、消去したい場合には再度ラベリングを行ってください。
  • テープの空き容量表示を頼らないでください。書き込み方により容量は左右されます。また、テープは完全にシーケンシャルアクセスに限定されたメディアであることも常に考慮してください。複数の並列アクセスをしようとした場合はアクセスパフォーマンスの極端な低下を招きます。