Pomfort 事例 : 映画『ダイバージェント』DIT担当 ネイト・カルシュナー氏

2014年公開のアクションアドベンチャー映画『ダイバージェント』の撮影時に撮影部メインユニットのDIT担当のネイト・カルシュナー氏はLiveGrade Proを使いました。本作品は特徴的なルックが使用され、すべての撮影工程を通じて、撮影現場のプレビューモニターの時点でリアルタイムに適用されていました。しかもごく軽量なモニターの構成のみの利用が限られるほどの過酷な現場でもルックが適用されていました。今回、カルシュナー氏の本作品でいかにPomfort LiveGradeが様々な条件下での撮影工程に対応できる柔軟な機器構成とワークフローを実現できたかについて情報を共有させていただく機会を得ました。ヴェロニカ・ロス原作のSFシリーズの第1作を基にしたSFアクション映画『ダイバージェント』の撮影は主にシカゴで複数の撮影現場で2013年に行われました。

使用したカメラと、LiveGradeをどのように使ったかについて教えてください。

ネイト : ARRI ALEXAカメラにGeminiレコーダーを取り付けてARRI RAW収録を行いました。Log-Cの外部モニター出力を直接LiveGradeとHDLinke Proを載せたDITカートに接続し、ショウLUTを当てた上でさらにCDL値を調整しました。そこから出力信号をVTRとビデオ機器群に分配してフィードしました。

撮影環境で特殊だった点についておしえてください

ネイト : 軽量で持ち運べるコンパクトさを優先してLiveGradeとHDLink Proの組み合わせで作業しました。数有るロケ地の多くが非常に過酷な現場だからです。当初ポスプロ側から使用を要請されたシステムや、他の市販のソリューションはどれも取り扱いにくいものばかりでした。そこで私は4Uサイズ、奥行き10インチのコンパクトな小型カートにHDLinkと分配器、電源を収容し、ラップトップとモニターを載せました。コンパクトなカートのおかげで、屋上や狭い路地、列車などのシーンの撮影でもカメラの近くに機材を持ち込むことができました。機動性の高さは撮影監督や照明技師に、通常は複雑な機材を必要とする各シーンごとの的確な露光許容範囲を伝えることができました。

ショウLUTは誰が作成して、どのように使用されましたか?

ネイト : 映画のフィニッシングを担当するE-Film社がワークフローに大きく関与しました。当初はE-Filmが作成したショウLUTで問題が出ましたが、E-Filmのホアキム・ゼル氏との調整を経てスムーズに扱えるように解決しました。

全体的にLiveGradeには非常に満足しています。ワークフローはシンプルで比較的簡単で、私にとっては使いやすさとコンパクトさに尽きます。スタジオに居るときはTangentのグレーディングパネルが使えますし、状況に応じてLUTデバイスとMacbook Proの組み合わせだけで持ち運ぶこともできます。最高の仕事ができるのもこのシンプルな組み合わせと柔軟性にあります。もしカラーグレーディング機材が重厚長大で製作工程の足を引っ張るようなものだったとしたら、誰もわざわざライブでグレーディングをしようとは思わないでしょう。撮影監督が私に現場にいてほしい場合にいつでも駆け付けられる能力はかけがえのないものです。