テープ・ドライブのクリーニングが必要かどうかを判断する方法

テープドライブは時々クリーニングが必要です。ここでは、いつクリーニングを行うべきかを判断する方法を説明します:

通常、テープ・ドライブ自体がクリーニングが必要かどうかを判断し、SCSIインターフェイスを通じてその情報を伝えます。
残念ながら、今日のメディア・チェンジャーの多くは、その情報をソフトウェアに転送せず、自分でクリーニングを実行できるようになっています。
これらのジュークボックスの自動クリーニングをセットアップするには、ジュークボックスに付属の説明書を参照してください。
更新されたハードウェア設定を読み込むために、その後P5でジュークボックスを削除し、再度追加する必要がある場合があります。
不明な場合は、P5での自動クリーニングとジュークボックス自体の自動クリーニングの両方を設定することが可能です。

一般的なテープドライブのクリーニングとP5での設定方法に関するブログ記事へのリンクはこちらです: https://blog.archiware.com/blog/tape-drive-cleaning/

 

 

…以下ブログ記事要約

概要

・テープメディアは構造上記録面に汚れが蓄積する。それにより情報の劣化が発生する
・テープには4つのヘッドが存在し、それらが動作して情報の読み書きを行う
・情報の欠落を読み取り/書き込みエラーとして記録し、閾値を超えるとハードウェアのエラーとして発報する
・上記エラー記録と同じ挙動でドライブがメディアの性能低下を検出し、クリーニングの可否を判断する

・クリーニングはクリーニング・テープを使用する。ヘッドに巻き付けることで、ヘッドに付着したゴミを除去する
・クリーニング・テープは所定の回数までしか使用できない。回数を超えると、クリーニングできなくなるため、回数を記録する必要がある

 

クリーニングの設定

・テープライブラリでは、クリーニングを行うことができる。自動クリーニングはほとんどのライブラリで設定できる
・P5でライブラリ毎にクリーニング設定をすることもできる

・クリーニングカートリッジは、約50回の使用回数で交換する必要がある
・手動でクリーニングする場合、使用回数を記録しておく必要がある
・P5では、クリーニング専用スロットを設定するときに、クリーニング回数を設定できる
・スタンドアロンドライブでは、手動でカートリッジをドライブに挿入する

 

クリーニングを無視した場合

・ドライブがクリーニングが必要と判断すると、P5はクリーニングが完了するまでドライブの使用を停止する
・クリーニングを完了しなくても、P5でクリーニングが必要である状態を解除できるが、その後ドライブは再びクリーニングが必要であると判断する
・さらにドライブは動作に異常をきたし、より多くのエラーを記録するようになる
・記録されたエラーは、テープドライブの機能により修正されようとする。その結果…
  -データ書き換えで容量が減少
  -転送データ減少により速度が低下
  -エラーカウンターは、これらの動作を全て記録する
・さらに、記録面が弱くなるために、データの変質が発生する可能性がある

 

速度と容量が低下しているのに、クリーニングが必要と表示されない

・手動でテープをマウント、或いはライブラリでクリーニングが必要と設定すれば、P5でクリーニングを処理させることができる

 

クリーニングが完了したのに、テープ容量と速度が低下したまま

・テープメディア自体が寿命の可能性がある
・P5のエラーカウンタを、他のテープメディアと比較して判断できる。数値が高い場合、消耗している可能性が高い

 

ライブラリをパーティション分けした場合、各パーティションにクリーニングテープが必要ですか?

・P5で設定すると、各パーティション毎にクリーニング・カートリッジが必要になる
・複数のクリーニング・カートリッジを使用したくない場合、ライブラリ側で自動クリーニングを設定する